2024年度 決算詳報⑤ 流通系カード会社

<ポケットカード>
ショッピング取扱高が伸長し、トップラインが成長

25年2月期決算の業績を紹介する。

営業収益は407億円と、前年度比18億円増加した。

融資収益、その他収益の減収を、信用購入あっせん収益の増加で打ち返した点は23年度と同じだが、増収幅は23年度の11億円を上回っており、トップラインの勢いが増した。3期連続で増収を確保した。

信用購入あっせん収益は354億円と、20億円の増収だった。信用購入あっせん取扱高が6095億円と、3.2%増加し、収益を押し上げた。このうちカードショッピング取扱高6087億円で、3.2%増加した。

信用購入あっせん取扱高をファミマTカードとその他(その他のクレジットカードと個別信用購入あっせん)に分けて内訳を見ると、ファミマTカードの取扱高は1470億円と、14.8%減少した。

今期はファミリーマート店頭での募集方法等の見直しを行っており、新規獲得件数も4万件と、前期の15万件から減っている。

一方、その他はプロパーカードで請求時に1%引くサービスを特長とするP-oneカード、ネット系の提携カードが好調を維持しており、その他の取扱高は10.7%増の4625億円に達した。新規獲得件数も51万件と、10.9%増の伸長を見せた。

その他の取扱高にはQRコードを利用した後払い分割サービスである「QR分割」も含まれている、QR分割の月間取扱高の推移を見ると、前年同月比で倍増する月もあり、取扱高が急速に拡大している。

当初は美容関係の加盟店での取扱いが多かったが、最近は不動産賃貸契約締結時の初期費用(敷金・礼金等)を分割払いするユースケースが増えている。

24年度中も11月に、じげんが運営する賃貸物件・部屋探しのポータルサイト「賃貸スモッカ」と提携したほか、12月には不動産DX企業のiimon(イイモン)と提携し、不動産分野を中心にQR分割の加盟店を開拓している。

ファミマTカードとその他を合わせた有効会員数は、ファミマTカードが242万人と、48万人減少したことから、40万人減の485万人となった。

ただし、利用会員数は223万人と、5万人増えており、年間利用率は1.7%ポイント上昇し、42.8%となった。

カード更新時に未稼働会員に対して継続意思の確認を実施したことが、会員ポートフォリオの質向上につながっている。

カードショッピング取扱高やQR分割が伸長したことで、ショッピングリボ残高、分割残高が増加した。リボ残高は1521億円と、2.5%増加。分割残高は354億円と、82.5%増加した。

融資収益は31億円と、1億円の減収だった。融資取扱高は206億円と、5.5%減少。融資残高は211億円と、5.4%減少した。

営業費用は330億円と、24億円増加した。金融費用が12億円と、4億円増えたほか、販売管理費が317億円と、20億円増加した。

販売管理費の内訳を見ると、貸倒関連費用が76億円と、11億円増加した。利息返還関連費用は利息返還損失引当金を前期とほぼ同額の14億円を取り崩した。

その他の販売管理費は256億円と、8億円増加した。

貸倒関連費用の増加は、医療脱毛大手の後払い加盟店の破産申立てを受け、15.6億円の貸倒引当金繰入を実施したことが主因。一過性の増加といえる。

営業費用の増加額が営業収益のそれを6億円上回ったことで、営業利益と経常利益は共に77億円と、5億円の減益となった。

後払い加盟店の破産がなければ、増収増益を確保する業績だった。

3社の業績データは次のページに掲載。

月刊消費者信用2025年7月号掲載

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