MUFGが富裕層向けサービスとデジタル相続プラットフォーム構想を発表/個人金融資産の粘着性を高め、LTVの極大化を目指す

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2027年度上期にエムットポイントをリリース

山本執行役専務は「若年層には銀行口座、クレジットカード、資産運用。中高年層にはエムット Excellent Club、シニア層にはエムットそうぞくと、2つの新サービスを提供することで、『つかう』『ためる』『ふやす』『つなぐ』の4つの領域のすべてを充実させることができ、一生寄り添えるサービス体系が完成しつつある」と、第2弾の戦略に自信を見せた。

言い換えれば、MUFGがリテール戦略で最重視するLTV(生涯価値)の極大化を実現するためのラインアップが整いつつあるということだ。

そのうえで「2つのサービスを通じて、預かり資産のさらなる拡大を実現していくことが可能と考えており、圧倒的なストックを武器に、エムットの進化を続けていく」と抱負を述べた。

エムットの進化についてみると、2026年度後半にデジタルバンクを開業するほか、2027年度上期にグループ共通の「エムットポイント」と「ロイヤリティプログラム」をリリースする予定だ。

経済圏に横串を刺し、シナジーを高めるポイントとそれを活用したロイヤルリティプログラムは、エムット経済圏を強化するための要といえるものだ。MUFGは「エムットを支えるプラットフォームの刷新」と表現する。

共通IDがエムット経済圏の成否の鍵に

さらに注目されるのは、プラットフォーム刷新の一環として、2027年度上期に共通IDをリリースする点だ。

前述したように、MUFGはグループ各社をエムット Excellent Clubに順次参画させ、入会資格もグループ預かり資産残高に変更し、MUFGのエムット Excellent Clubに拡大していく方針を明らかにした。

だが、グループ各社の預かり資産を名寄せできるシステムは現時点ではない。共通IDを導入するのは、共通IDと各社のIDである銀行口座番号、証券口座番号などを紐づけたうえで、共通IDをキーに名寄せする方法を考えているからだろう。共通IDが導入できれば、個々の顧客のグループ預かり資産を把握できるようになる。

共通IDは各社が発行するエムットポイントを一元管理するためにも必須のインフラだ。

グループ各社のIDと共通IDの紐づけは、準備が整った会社から順次実施していくと思われるが、すべてのグループ会社が完了するには、相応の時間がかかるだろう。

MUFGは具体的な時間軸を示さなかったが、エムット経済圏の成否の鍵は共通IDが握っているといっても過言でない。

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