2024年度 決算詳報⑥ 消費者金融会社
大手消費者金融会社大手2社(アコム、SMBCコンシューマーファイナンス(以下、SMBCCF))は共に...

もちろん、金融機関の業務を効率化する必要性も感じていた。特に問題意識を高めていたのは、商品によって保証会社が異なっており、保証会社によって異なるオペレーションを求められていることだ。
このため、商品ごとに別々の業務ルールが定められているのが実情で、非常に複雑化していた。
言い換えれば、金融機関はそれぞれの保証会社が提供するシステム上で業務処理をしていたので、保証会社によってばらばらのオペレーションを強いられているのだ。
SMBCCFは「一つのプラットフォームに金融機関だけでなく保証会社も乗ることができれば、商品は違っていても、金融機関は同じオペレーションをすればよくなるので、業務が効率化され、金融機関の省力化が図れる」(青嶋次長)と考えた。
言い換えれば、「保証会社ごとのシステムから生じる制約を取り払って、デジタルの力によって個人ローンに関連する業界全体を良くしていこう」(青嶋次長)という発想に立ったわけだ。
そうした発想があったからこそ、「リトライ機能」の充実が図られたわけだが、それについては後で詳述しよう。
また、事務が複雑化しているがゆえに、金融機関のローン担当者は「業務処理をこなすので精いっぱいになってしまっている」(小赤澤副部長)という実態もあった。
「事務に忙殺されずに、営業力の強化にも力を注げるようになればよい」という思いもあった。
いずれにしても、SMBCCFのLDPf構想は当初はエンドユーザーのUI/UX改善という問題意識からスタートしたが、金融機関の実態把握を進めるうちに、金融機関の複雑化した保証委託業務のシンプル化、効率化という目的も加わる形で、「デジタルプラットフォームづくり」が進められていったわけだ。
SMBCCFはLDPfを構築するためのパートナーとして、NTTデータを選んだ。同社は「MEJAR」など地域金融機関の共同システムを複数運営しており、多くの地域金融機関の基幹システムを支えている実績があるからだ。
現時点ではLDPfは勘定系と直接連動してはいないが、効率化をさらに追求する上で、NTTデータの勘定系システムに対する知見が生きる可能性がある。
また、21年には銀行業務のワークフロー化やAPI連携により、地域金融機関の業務を効率化するクラウドサービス「Service Engagement Hub」の提供も本格化しており、LDPfの発想に近いサービスを展開していた。
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