決済処理額を19年で100倍超に拡大させたGMOペイメントゲートウェイ成長の軌跡

Visaのシステム開発で新たな成長のステージに

狭義のEC市場におけるシェア拡大と公金・公共料金市場の拡大により、GMO-PGは成長を続けてきたわけだが、14年に新たな成長のフェーズに入る。

そのきっかけの一つとなったのが、Visaのシステムの開発を受託したことだ。

当時の企業間取引は売り手企業が請求書を発行し、買い手企業が銀行振込で支払うか、売り手企業が現金を集金するという形態がほとんどだった。

そこで、ビザ・ワールドワイド・ジャパンは日本の企業が全ての請求・支払業務をウェブ上で完結できるシステムを作ろうと、BtoB専用のカード決済システムの構築に動き出した。

その開発を受託したのがGMO-PGで、システム構築だけでなく、運用・保守、コールセンターの運用まで請け負った。

GMO-PGはそれまでも小規模なシステム開発を受託することはあったというが、億円単位の受注は初めてだった。

大手のシステムインテグレーターと競争した上で成約に至ったわけだが、「Visaがシステム開発事業者として当社を認めたという事実は、当社が新たな成長にステージに進むことを後押しした大きな出来事」(戸澤執行役員)だったという。

これを契機に、GMO-PGはいまでは億円単位規模のシステム開発を受注するまでになった。

こうしたビッグプロジェクトを完遂できた背景には、11年9月に現在、取締役副社長コーポレートサポート本部長を務める礒﨑覚氏の経営への参画もあったという。

礒﨑氏は相浦社長と同様に日本IBMの出身で、金融やインフラに関わるシステム構築部隊を統括していた。礒﨑氏が加わったことで、GMO-PGのシステム開発力が一段と高まった。

SMBCグループとの資本業務提携で飛躍

Visaのプロジェクトの翌年にも、ビッグイベントがあった。

15年6月、GMOインターネット(現GMOインターネットグループ)とGMO-PGが、三井住友フィナンシャルグループ、三井住友銀行と資本業務提携を締結したのだ。

その一環として、GMO-PGは三井住友銀行とGMOインターネットを割当先とする第三者割当増資を行い、資本を増強する。

この二つのイベントを通じて、GMO-PGに対する評価が急速に高まった。「それぞれの業種・業態のトップ企業とテーブルを挟んで向かい合うようになった」(戸澤執行役員)という。

「システムを一から開発し、その先にある決済まで当社が一貫して請け負う案件が増えた」(戸澤執行役員)という変化もあった。

SMBCグループとの資本業務提携と、それを“てこ”にしてGMO-PGがシステム開発力を高めたことが、三井住友カードと共同開発した次世代決済プラットフォーム「stera」(19年10月営業開始。以下、ステラ)につながったのは間違いない。

20年11月には、東京電力エナジーパートナーに対し、「SMS選択払い」の提供を始めた。

利用者のスマートフォンのSMSに請求情報と利用者専用の決済画面のURLを通知し、利用者がURLにアクセスすることで、カード決済などで支払うことが可能なサービスで、電気料金支払等のデジタル化を支援した。

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