2024年度 決算詳報⑤ 流通系カード会社
流通系カード3社(クレディセゾン、イオンフィナンシャルサービス、ポケットカードの2024年度決算は、...

クレディセゾン、売上げ1兆円を超えるベイシアグループの中核をなすショッピングセンターチェーンであるベイシア、ベイシアグループのフィンテック企業くみまちフィンテックの3社は2025年9月3日、ベイシアの顧客アプリ上で利用できるバーコード決済「Beisia Pay」(以下、ベイシアペイ)と、ベイシアペイに紐付けられるクレジットカード「Beisiaセゾンカード」(以下、ベイシアセゾンカード)を同時リリースした。ベイシアグループのフィンテック企業が組込み型金融で顧客アプリに決済機能を組み込み、クレディセゾンがバックヤードでクレジットカードの決済処理を行うという新たな提携関係を構築した点、クレディセゾンのデジタルカード技術が活用された点などで、同じベイシアグループのカインズとの提携に続き、新たな提携スキームが広がりつつある。
ベイシアグループは、カインズ、ワークマンなど物販チェーン7社を中心に31社からなる企業集団。
2020年10月に「グループ売上げ1兆円」を突破し、25年2月期の売上高(ワークマンのみ25年3月期)は1兆1864億円に達している。
ベイシアグループの特長は、グループ各社が独自の個性と強みをもった事業を展開しつつ、強固な一体感をもって運営されている点にあり、グループ企業間で出店情報や商品開発情報を共有したり、共同でIT活用を推進したりしているという。
くみまちフィンテックもそうしたグループ一体の取組から誕生した企業で、ベイシアの土屋裕雅会長が創設した。グループ各社をサポートする事業を展開する企業群の一角をなしている。
くみまちフィンテックの高島大プロダクト戦略室室長によると、「小売業の競争環境が激化する中において、ベイシアグループがさらに成長していくには、小売と金融サービスを組み合わせたシームレスなサービス連携を実現する必要があると考え、グループ各社を金融の側面からサポートするくみまちフィンテックを設立した」という。21年7月のことだ。
では、クレディセゾンとベイシアグループとの接点はどうやって生まれたのだろうか。
クレディセゾンの宮脇雅史経営企画部アライアンス推進室長は、その経緯をこう説明する。
「当社は新基幹システムが完成した18年までの約10年間、システム開発を凍結しなくてはならず、ペイメント事業においては新しい提携カードの発行を含め、新商品・サービスを投入できない時期が続いた。それでも、プリペイドカード事業や提携先のアプリと連携した組込み型金融にも取り組んできた。新基幹システムが完成すると、さまざまな新商品を投入できるようになり、20年にはスマホのアプリ上にクレジットカードを即時発行する『セゾンカードデジタル』をローンチするなど、革新的な取組を行ってきた。当社は長年にわたり、小売企業とのアライアンスを基に顧客価値を提供してきた歴史があるので、セゾンカードデジタルなどのビジネススキームや多くの小売企業とのアライアンスを通じて培ったノウハウを活用できるチャンスはないかと模索していたところ、ベイシアグループでフィンテック企業を立ち上げたという情報を知り、当社からアプローチをした」。
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