JCBが資金管理・キャッシュフロー改善ポータル「Cashmap」をリリース

加盟店の声に耳を傾け必要な機能を実装

JCBはマネーフォワードエックスがすでに資金管理やインボイス管理などのSaaSを提供している点に着目。JCBが目指す法人向けのデジタルソリューションを開発する上で「マネーフォワードエックスの技術力や知見を借りられれば、プロジェクトを加速することができる」と考え、23年の第1四半期には、マネーフォワードエックスに協力を要請したという。

その後は、JCBの法人カードを導入している中小企業、飲食店や物販店を中心に決済代行事業を行っている子会社のジェイエムエスのパイプを活用し、加盟店にインタビューを行って、どのようなニーズが高いのかをリサーチした。

また、ジェイエムエスやJCB加盟店部門を交えたワークショップを開催。キャッシュマップにどのような機能が必要とされるのかを深掘りしていった。第3四半期ごろには、キャッシュマップのシステム要件定義をすませ、第4四半期に入ってからシステム開発に着手したという。

中村部長は「要件定義のプロセスでは、迷ったことがあれば加盟店にあらためて意見を聞くなどして、ブラッシュアップしていった。カレンダー機能は、店員さんがカレンダーにスケジュールを書き込んでいる姿を実際に見て、こういう機能も必要だと考え、後から追加した機能だった」と振り返る。

キャッシュフローの改善についても、「急な支出があり、銀行から借入れしようとすると、たった2週間のつなぎ資金なのに、審査などの手続に1週間かかるような実態があり、シームレスなUI/UXで資金調達できるようにしてほしいといった声を聞き、ファイナンス機能の拡充なども視野に入れてキャッシュマップを設計していった」(中村部長)という。

こうしたプロセスを経て、約1年をシステム開発に費やし、キャッシュマップはこの3月にリリースされたわけだが、JCBは「マネーフォワードエックスの協力がなければ、これほど速いスピードでマーケットインできなかった」(中村部長)と共創の成果を評価する。

マネーフォワードエックスがミカタノの資金管理やインボイス管理の開発で培ったノウハウを生かせた点が大きいが、「マネーフォワードが個人向け・法人向けのサービスで、すでにアグリゲーションサービスを実装しており、数多くの金融機関と参照系のAPI接続を行っていた点も大きかった」(中村部長)という。

確かに、JCBが個々の金融機関と参照系APIの接続を交渉していては、資金管理の一覧性を確保できるようになるまでに、相当の期間を要するだろう。

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