債権管理・回収のDXに挑戦するアプラス
アプラスは2021年4月にロボットコールを導入したのを起点に、債権管理・回収業務の効率化、顧客の利便...

以上、特許を取得した与信システムのフローチャートを見てきたが、多くの企業で人による判定に頼っている規程・規則等判定のプロセスを自動化することで、マニュアル決裁する案件の数をかなり絞り込み、自動化率を高めることで審査業務を省力化できる点が与信システムの最大の特長といえそうだ。
クレジットカードはもちろん、個別クレジット、融資、信用保証とカバーする業務も広い。
自動化できる比率が高まれば、与信判定の均質化も図られる。スコアリング判定のボーダーライン、あるいは与信不可条件や自動判定除外条件の設定の仕方を工夫することで、与信判定の精緻化も図りやすい。
大手企業も自動審査システムを導入しているが、髙田常務は「スコアリング判定は自動化していても、ルールベースの判定、特に個別クレジットのルールベース判定については、まだまだ人手に頼っている会社が多いのではないか。
与信不可条件や自動判定除外条件の設定を工夫して、ルールベースの判定まで自動化できたことが、与信システムの新規性・進歩性の認定につながった。
また、信用情報に類似情報があった場合などに、本人の特定をより精緻に行えるようシステム設計を行った。かなりの数の案件を完全自動で与信判定できるようになった」と自信を見せる。
では、与信システムはどの程度の自動決裁比率を確保できているのだろうか。瀧奥究執行役員経営統括部副部長は「現状では70%超の水準を確保している」という。
自動化したことで、何よりも、「審査のスピードが格段に高まった」(瀧奥執行役員)という。個別クレジットでは最近、ウェブ経由の申込みが増えているが、その場合は、申込データが自動的にスコアリング判定システムに連携される。
申込書が加盟店からファクスで送られてくるケースも残っているので、その場合は申込内容をパンチ入力しなければならないが、いずれにしてもデータが入力されてから信用情報機関のCICに信用照会し、可否が自動判定されるまでの時間は最短3分だという。
審査結果はEメールやウェブ、ファクスで回答されるが、審査結果のフィードバックも自動化されているという。
トワライズの個別クレジットの審査の月間処理件数は、24年7月に過去最高を記録したが、これは「7割を自動で処理できる与信システムがあったからこそ、可能な水準だった」(髙田常務)という。
個別クレジットの申込みの受付は従来、米子市の本社にある受付センターに集中させていたが、最近、信用保証専門の受付センターを鳥取市に開設した。
通常であれば、本社の受付センターから決裁者を異動させなければ増設は難しい。だが、与信システムが自動判定するため、鳥取市の拠点で営業を担当していた女性職員3名を配置転換し、1カ月研修を施すことで、短期間で開設できた。
与信判定の精緻化にも威力を発揮している。一時延滞率が増えてきた時期があったが、24年1月にボーダーラインを改定したことで、デフォルト率を安定させることができたという。
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