JCBが不正取引情報のウェブ連携サービスの機能を拡充

急上昇するマッテのカバレッジ

このようなメリットを有するマッテだが、24年11月1日からVisa、マスターカードブランドの取引でも利用できるようになった(アメリカン・エキスプレス、ダイナースは対応済み)。

マッテをリリースした当初から計画されていたことだが、導入企業から「配送停止依頼や不審連絡の業務はどの国際ブランドでも同じなのに、マッテを利用できるブランドとできないブランドがあると、業務が効率化できない」と、さらなる共用化を求める声が高まっていたというから、導入企業のニーズも高かったようだ。特にほとんどのブランドを取り扱う加盟店からの要望が強かったという。

ただ、自社に関係のない情報が見られないように情報制御を強化する必要があったし、Visa、マスターカードブランドのマルチアクワイアリングに対応する必要があった。

一つの加盟店が複数のアクワイアラーと加盟店契約を締結している場合があるため、例えばイシュアーがマッテを導入していない加盟店に配送停止依頼をするためにアクワイアラーと情報連携するには、アクワイアラーを指定する機能が必要になる。

そうした機能を付加した上で、マッテは国際ブランドの垣根を越えカード取引全体をカバーできる不正利用防止のプラットフォームへの進化を遂げた。

加えて、大幅なUI/UXの改善も実施した。CSVファイルをアップロードすることで一括登録ができるようになったほか、依頼・回答内容をエクセルファイルにダウンロードできるようにもなった。

登録時に担当者から管理者に承認を求めるワークフロー機能も装備した。稼働時間もこれまでの9.21時から延長し、24時間・365日稼働とした(安定稼働確認後に実施予定)。

現在、マッテの導入カード会社は12月5日現在34社にのぼる。

Visa、マスターカードブランドを取り扱っている大手カード会社である三井住友カード、三菱UFJニコスもすでに導入済みだ。

アメックスや三井住友トラストクラブも参加している。加盟店も大手を中心に導入が進んでいるが、大手PSPの導入が進んだことで、配送停止依頼の約50%がマッテを通じて直接、情報連携ができるようになり、カバレッジが広がっている。

24年3月に策定された「クレジットカード・セキュリティガイドライン【5.0版】」は決済前・決済時・決済後のそれぞれの場面ごとに対策を導入するという、点ではなく“線”としての対策の必要性を指摘しているが、配送停止や配送保留(サービスやアカウント停止を含む)はカード決済後の重要な対策と位置付けられている。

「EC加盟店によるEMV 3-D Secureの導入は必要不可欠な対策だが、それをスルーしてしまう不正利用がなくはないことを考えると、決済後に配送停止によって不正利用を防止できる対策もまた重要」と、加盟店管理部の藤山拓也次長は、多面的・重層的な対策の必要性を強調する。

マッテは、「不正取引を100とした場合、決済後の配送停止等で約20の不正利用を防止してきた実績を有するが、今回のリニューアルと大手の参画で、防止効果が各段に高まることを目指している」(福嶋部長)。

 今回のリニューアルを機に、マッテに参加するカード会社、加盟店・PSPがさらに広がることを期待したい。

月刊消費者信用2025年1月号掲載

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