JCBが不正取引情報のウェブ連携サービスの機能を拡充

配送停止依頼と不審連絡の業務負荷を軽減する仕組み

ここで、カード会社や加盟店がマッテを利用するメリットを整理しておこう。それを理解するには、マッテを利用しない場合の、配送停止・不審連絡の業務フローを考えてみると分かりやすい。

特に、情報連携がやや複雑になる、イシュアーとアクワイアラーが異なる取引を前提に業務フローを見てみよう。

イシュアーからの配送停止依頼が行われるのは、イシュアーの不正検知をパスし、オーソリ認証も行われカード決済された取引につき、決済後に不正利用だったことが判明した場合だ。

例えば、不正利用の疑いが高い取引について、カード会員本人に連絡を取り確認したところ、カード会員の身に覚えのない取引であることが判明する場合がある。

あるいは、最近は利用通知を設定しているカード会員が多いので、身に覚えのない取引の利用通知が届いたという問合せが入り、不正利用が判明するケースも増えている。

加盟店への配送停止依頼の従来の業務フローを見ると、イシュアーがまず、不正利用の発生をアクワイアラーに連絡し、これを受けてアクワイアラーが加盟店に配送停止依頼を行う。

一方、不審連絡では、加盟店が属性・行動分析(不正検知システム)により検知した不正な取引について、まずアクワイアラーに調査を依頼、アクワイアラーがイシュアーに連絡を取り、購入者情報と契約者情報を照合。

イシュアーがカード会員に確認を行う流れで行われる。確認結果は加盟店に回答され、不正利用だった場合は、加盟店が配送を停止する。

こうした情報連携はこれまで、電話、Eメール、ファクスで行うのが一般的で、それゆえに業務負荷も大きく、口頭での連絡だと誤った情報が伝わる事務リスクも大きかった。

常に、イシュアー、アクワイアラー、加盟店の三者間で情報連携が行われるので、時間がかかりがちだ。イシュアーとアクワイアラーが同じカード会社であっても、部門間の連携が必要になるので、その分時間を要するだろう。

マッテは、こうした業務負荷や非効率性、事務リスク、時間的なロスを解消する仕組みだ。

イシュアーと加盟店がマッテを導入すれば、配送停止と不審連絡が直接、ウェブを介して行えるようになるからだ(図表)。

配送停止が可能なのは、EC加盟店が注文を受け付けてから、実際に発送するまでの短い時間に限られる。決済後の不正利用防止策は、スピードが命だといっても過言ではない。

マッテの最大のメリットは、デジタル化によって業務フローを効率化し、処理時間の短縮が図れる点にあるといえるだろう。

配送停止の場合は、イシュアーが自社用のダッシュボード上で必要項目(カード番号、取引日時、決済金額、オーソリ承認ナンバー、加盟店情報)を入力すれば、当該加盟店に入力情報が連携される。

加盟店には配送停止依頼があったことが分かるアラートメールが届くので、加盟店がIDとパスワードでログインすれば、配送停止依頼の内容を確認できる仕組みだ。

不審連絡の場合もUI/UXはほぼ同じで、加盟店がダッシュボードに必要事項を書き込めば、イシュアーに情報連携され、イシュアーはその内容をダッシュボード上で確認できる。依頼・回答内容はダッシュボード上で一元管理できる。

配送停止依頼する相手の加盟店、不審連絡する相手のイシュアーがマッテを導入していない場合は、従来通りアクワイアラーを介して電話等で情報連携する形になるが、アクワイアラーがマッテを導入していれば、イシュアーとアクワイアラー、アクワイアラーと加盟店の間の情報連携はマッテを介して行えるので、その分の業務負荷を減らしたり、事務ミスを減らしたりできる。

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