Visaがトークンを利用する「クリック決済」を日本で導入
ビザ・ワールドワイド・ジャパン(以下、Visa)は9月16日、日本においてトークナイゼーション技術を...

――インバウンド逆ざや問題を取り上げた点も注目される。
国内取引においては、アクワイアラーが得る加盟店手数料率はインターチェンジフィーとブランドフィーを足した支出よりも高い水準にあるので利益を確保できるが、インバウンド取引においては逆ざやが発生しているという問題提起を行った。
一例ではあるが、加盟店手数料1・9%に対し、アクワイアラーはインターチェンジフィー1・8%、ブランドフィー0・8%を支出しなければならないため、0・7%の逆ざやが生じている実態がある。
クロスボーダー取引では国内取引に比べてより多くのコストがかかることは理解できるので、フィーが国内取引に比べて高くなるのは経済合理性がある。
だが、フィーが増えた分を全てアクワイアラーが負担していたのでは、アクワイアリング事業の継続性が確保できないだろう。
25年の訪日外客数は4000万人を突破することが見込まれるが、政府は30年に6000万人という目標を掲げている。
従って、インバウンド逆ざや問題は、アクワイアラーにとってさらに深刻な問題になるだろう。今後、関係者で課題や取組の方向性を検討していくことが必要であると考えている。 インフラコストの低減については、民間事業者において共同センター化やタブレットなどの汎用端末を決済端末として活用する動きがあり、インフラコストの低減に向けた取組が進んでいる。今後は、こうした取組をさらに強化していくのに加え、クラウドサービスなど新技術の活用によって、さらにコスト低減が進むことが期待される。
――とりまとめはセキュリティについても言及している。
キャッシュレスの普及には、セキュリティの確保が重要であるという認識をあらためて示した。
セキュリティについては、25年9月に「割賦販売法(後払分野)に基づく監督の基本方針」を改正し、加盟店が講ずる不正利用を防止するための措置については、「当該加盟店の不正利用発生額及び不正利用発生率などに留意し、リスクに応じた措置を講ずることが求められる」ことを明記した。
割賦販売法が求める不正利用対策は、リスクベースに応じた対策を講ずることを求めている。Aという対策、Bという対策を一律に義務付ける考え方はとっていない。そのリスクベースという考え方に立てば、不正利用被害額だけに着目していてはリスクの大きさ見誤る可能性がある。
例えば、売上げが数兆円もある大規模EC加盟店の不正利用額1億円と、売上げが数億円の中小EC加盟店の1億円では、同じ1億円でもリスクは大きく違う。
だから、不正利用額に比べて、不正利用率も勘案して、リスクベースで必要な対策を講ずる必要があるという趣旨を監督の基本方針で明確にしたわけだ。この基本方針の考え方に基づき、官民で状況を注視し、必要に応じて対応していくことが求められている。
消費者信用2026年2月号掲載
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