Visaがトークンを利用する「クリック決済」を日本で導入
ビザ・ワールドワイド・ジャパン(以下、Visa)は9月16日、日本においてトークナイゼーション技術を...

――とりまとめの二つ目の柱は、新しい目標の設定だが、26年以降の目標を定めるだけでなく、指標となるキャッシュレス決済比率の計算式を見直し、新指標はキャッシュレスの進ちょくを測るための国内指標、現指標は国際比較を目的に使用する国際比較指標と位置付けた。そこに至るまで、どのような議論が行われたか。
キャッシュレスの進ちょくを測る指標については、将来像検討会でも国内の利用実態に沿ったものとすることが求められているとの問題意識から、「より消費実感に即した新指標」が議論されてきた。
利用実態という点から見ると、振込や口座振替などの銀行取引もキャッシュレスとして扱うことが想定し得るが、前述の社会的意義に照らしても、分子であるキャッシュレス決済額に銀行取引を加えることは妥当といえるだろう。
ただ、これを加えるには課題も多い。
例えば、銀行振込の取扱金額については、全国銀行協会が内国為替取扱高等を集計しているが、その中からBtoCの取扱高を抽出するのは困難だ。口座振替に関しては、統計そのものがない。
そうした事情もあり、全銀協は都銀5行にゆうちょ銀行を加えた6行を対象に、個人口座等からの出金額を基にキャッシュレスによる払い出し率の推計を行っている。だが、さすがに地銀が含まれない数字を指標に使うことはできない。
また、銀行取引を考慮するとなると、過剰計上が生まれる等の問題がある。
特に問題になるのは不動産取引だ。住宅の購入は統計上で投資として扱われるので、民間最終消費支出やその内数である家計最終消費支出には住宅等購入関連費用、すなわち頭金、ローン等は計上されていない。
ところが全銀協の推計値を分子に加えるとなると、分子には購入時にローンの借主から販売主に振り込まれる住宅購入代金がカウントされることになる。また、ローンの借主から金融機関に支払われるローン返済額は振替の取扱高として計上されるので重複計上が発生してしまう。
こうした問題が多々あることを考えると、分子については銀行取引を考慮に入れず、従来通り、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、コード決済の四つのキャッシュレス決済による支払額を合計した数値を用いることとした。
――分母については見直しが行われたが、その趣旨は。
分母については、民間最終消費支出には宗教団体やNPO法人などの非営利団体が自らの最終消費のために行う支出が含まれている。これらはBtoBの支出なので、BtoCの領域の指標の分母に加えるのは適切ではない。
そこで、非営利団体の消費を除いた家計最終消費支出を用いることとし、加えて実際の消費が発生しない「持ち家の帰属家賃」を分母から減算することとした。
「持ち家の帰属家賃」は50兆円程度とかなりの規模があるが、実際の支払はないので、キャッシュレス化したくてもできない。それが分母に入っていると、たとえフルキャッシュレス化したとしても、キャッシュレス決済比率を100%にすることはできないわけだから、分母から除くのが妥当だろう。
ただ、キャッシュレス決済比率を国際比較する上では現指標を用いる必要がある。そこで、新指標を国内のキャッシュレスの進ちょく状況を測るための国内指標、現行指標を国際比較指標と位置付けることにした。
国内指標で計算すると、24年のキャッシュレス決済比率は51.7%となる。
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