エンベデッド・ファイナンスのベストプラクティス/アプラスの「ARUARU Wallet」
アプラスは2026年1月20日、賃貸住宅仲介業のAPAMANに対し、APAMANの顧客向けの決済機能...

ジーニーの齊藤雄一郎代表取締役社長は、「ジーニーはファーストペンギンとして、貸金業者によるエンベデッド・ファイナンス事業を確立することがミッションだ。その使命を果たすには、提携先の業種を限定せず、どのような事業者と組めば、どのような化学反応を起こせるか、まだ見つかっていない答えを探っていくことが重要だと考えている。いろいろな業種の方と議論しながら、個人金融の付加価値をアライアンスという掛け算の中から見出そうとしている」と現在のスタンスを説明する。
25年度中くらいまでは産業横断的にいろいろな事業者と提携を続けることで種まきを続け、可能性の高いマーケットを見定めることができた段階で、「次のステップとして特定の業種の複数の事業者と提携を行う水平展開をしていきたい」と構想する。
実際、「ある提携先をベンチマークにしている同業者から、複数の問合せをいただいている」というから、提携先の事業の成長や収益力強化、金融包摂の実現といった成果が明らかになれば、水平展開できる可能性は高いといえるだろう。実際、キャッシュとエニィは同じ資金移動業者だ。
ジーニーはさまざまな事業者との提携を実現させているが、実は提携の仕方は一律ではない。
提携先が組込み型金融により顧客の資金ニーズに応え、顧客の生活や仕事などの経済活動を支援しようと考えても、本当に資金需要があるのか、貸付けという金融サービスが顧客と親和性が高いかを見極めることができなければ、マネーのランプの事業にリソースを投下することができないだろう。
そこで、ジーニーは「広告」「送客」「代理店」という三つのスキームを用意した。このうち提携先が最も本格的にコミットする方式が代理店スキームだ。
言い換えれば、広告→送客→代理店の順番で、よりコミット度の高い、より進化したスキームといえる。
だが、提携の順番はむしろ逆だった。第1弾の提携先であるキャッシュは代理店スキームを採用したのだ。キャッシュはジーニーの代理店となって、自社アプリを介して勧誘・契約・貸付け・回収という一連の貸金業務を行うことができるようにしている。
そして、第2弾から第5弾まで、すなわちアダストリア、ガレージバンク、ICT、クラウドワークスは送客スキームを採用した。代理店契約は行わず、自社の顧客をジーニーのマネーのランプへ誘導する仕組みだ。
ただし、ジーニーとはAPI連携を行っており、ファーストビューのページから貸付サービスのボタンを押すと、提携先のカラーに合わせてカスタマイズしたランディングページに遷移するようになっている。ジーニーのシステムの中で、アダストリア支店、ガレージバンク支店を開設しているようなイメージだという。
広告スキームはAPI連携をせず、単に提携先がアプリやウェブサイトにマネーのランプの広告を貼る仕組み。
バナーをタップすると、マネーのランプのサイトに遷移する。「提携先が負担なくフィージビリティスタディーができるよう、送客スキームよりもライトな提携プランを用意した」(齊藤社長)形だ。
広告スキームはこの3月にリリースした。ライトプランが用意されたことで、ジーニーの提携はさらに加速するのではないだろうか。
月刊消費者信用2025年4月号掲載
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