アライアンスが相次ぐGeNiEのエンベデッド・ファイナンス戦略

オルタナティブデータを活用するイノベーション

このように、公表されている六つの提携事例を紹介したが、提携先は非常にバラエティーに富んでいるといえるだろう。決済事業者、通販サイト、人材マッチングなどはジーニーが22年4月に設立した当初から提携先の候補として想定していた業種だ。

その意味では、ジーニーは当初の構想していた通りのアプローチで、着実に事業化を進めているといえるだろう。

また、見方を変えると、ガレージバンク、クラウドワークス、ICTとの提携はいずれも金融包摂というキーワードで捉えることができるだろう。

既存の事業者の与信モデルでは与信を受けるのが難しい、あるいは与信を受けられたとしても少額に限られるようなマーケットに対し、提携先が有するデータを活用することで、与信できる余地を見出していこうという試みだ。

借り手のモノ資産の保有状況、就労実績、運転傾向・位置情報などの情報は、既存の与信事業者が収集し、変数として与信モデルに組み込んでいくことは不可能だといってよい。だが、モノ資産の管理アプリ、人材マッチング、マイカーリースといった事業者と提携することで、ジーニーはそうした代替的な情報を入手できるようになる。

オルタナティブデータの活用という、従来の貸金業者にはできなかった与信モデルを構築できる可能性があるという点で、ジーニーは消費者金融の新たなイノベーションを起こしつつあるといえるだろう。

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