「リテール金融研究会」レポート④/ 全東信破産が今後の規制動向に及ぼす影響に関する一考察

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リテール金融研究会の2026年度第4回セミナーが8月25日に開催されました。今回ご登壇いただいたのは、弁護士法人 片岡総合法律事務所のパートナー弁護士である前田竣弁護士です。決済代行業者の全東信が7月6日に破産手続きに入り、全東信と契約していた飲食店などのカード加盟店が、カード売上代金を受け取れない事態となっており、今後、カード取引の安全性・安定性の確保、加盟店保護の観点から、決済代行業者やアクワイアラーに対し、何らかの規制が導入されるかもしれません。そこで、前田弁護士に全東信の破産が加盟店に与えた影響が何らかの立法事実となって、割賦販売法等が見直される可能性をご考察いただきました。主要カード会社から約140人の方が聴講されました。

全東信の早期入金サービスの法的位置づけ等を分析

前田弁護士は、全東信の加盟店規約を基に、契約構造を分析したうえで、全東信が、アクワイアラーが立替払い金を全東信に支払う前に加盟店に入金する早期入金サービスを行っていた点に着目。早期入金サービスが法的にどう位置付けられるのかを整理し、為替規制や貸金業規制の対象となり得るかを検証ました。

続いて、経済産業省がアクワイアラーを対象に実態調査を行っていることを踏まえ、そのヒアリング項目から、当局の問題意識を探ったうえで、考え得る規制の方向性について展望しました。

早期入金サービスというビジネスモデルを法的にどう位置付けるかによって、資金決済法や貸金業法に抵触する可能性もあります。

また、早期入金サービスは、決済代行業者が破綻した場合、早期入金サービスを利用していた加盟店は立替払い金の支払いを受けられる可能性が高いが、利用していない企業は立替払い金の支払いを受けるタイミングが後になるので、利用していない企業のほうが破綻リスクの影響を受けやすいといえます。

前田弁護士はこうした構造に着目し、規制の必要性を考察しました。精緻なロジックに基づいた、大変興味深い講演でした。

リテール金融研究会とは

リテール金融研究会はリテール金融オンラインが主催する、会員制のセミナー事業です。2026年4月に発足し、年9回のセミナーを開催する予定です。

新たに施行される法律の概要を弁護士が解説したり、セキュリティの専門家が最近の不正利用のトレンドを分析したり、あるいはデータの利活用やAIの活用についてコンサルタントが提言を行うなど、多彩なテーマを取り上げます。

9月にはステーブルコイン、量子コンピュータの登場による耐量子計算機暗号への対応の必要性などのセミナーを開催する予定です。

セミナーはZoomでオンライン開催します(通常1時間)。会員企業は原則として何名でも参加できます。

年会費は33万円(税込み)です。参加者が多ければ、一人当たりの受講料は非常に割安になります。一度のセミナーに40~50人が参加される企業もあります。

銀行系カード会社のFC/BC、地方信販などを対象にした地方会員は年間16万5000円(税込み)です。

就業時間中の開催となりますが、経営・マネジメント層が最新の経営課題や業界動向を把握できるのはもちろん、若手社員が専門知識を養うためのよい機会となります。

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