2025年版 クレジット産業白書⑥ コード決済市場
2024年のコード決済市場は18兆6551億円と、前年比25.6%増加した。18~24年の6年間の年...

日本クレジット協会は2026年6月30日、「クレジットカード不正利用被害の発生状況(四半期:主要事業者ベース)」を発表した。それによると、2026年1~3月のクレジットカード不正利用被害額は113.6億円だった。また、不正利用発生率は0.033%だった。日本クレジット協会はこれまで、四半期ごとにクレジットカード不正利用被害実態調査を継続して実施してきたが、2026年分の実態調査から調査方法を変更した。このため、2026年第1四半期の不正利用被害額及び不正利用発生率を過去と比較することができない。今回の調査方法の見直しの概要と、2026年第1四半期の数字の見方を紹介する。
2026年分から調査方法を見直すことは、6月5日に公表されており、見直しに伴い、2026年第1四半期の調査結果の公表は6月30日に行うことも事前に告知されていた。
調査方法の見直しは、2025年9月に改正された「割賦販売法(後払分野)に基づく監督の基本方針」の内容等を踏まえたものだという。
改正後の監督の基本方針では加盟店が講ずる不正利用を防止するための措置については、「当該加盟店の不正利用発生額及び不正利用発生率などに留意し、リスクに応じた措置を講ずることが求められる」ことを明記した。
不正利用被害額だけでなく、不正利用発生率も勘案して、リスクベースで必要な対策を講ずる必要があることを明確にしたといえる。
これを受け、日本クレジット協会では、不正利用被害の実態をより精緻に把握できるよう四半期調査の調査対象を拡大。これまでの40社を48社に拡大した(調査対象会社は毎年見直しを行う)。
また、年間の不正利用被害額・不正利用発生率はこれまで、四半期調査に基づいて集計・算出していたが、新たに、すべての登録包括信用購入あっせん業者を対象に年次調査を実施することにした。
年次調査の結果は、年間のクレジットカードショッピング新規供与額が公表される毎年3月末に合わせ、不正利用被害額と不正利用発生率を公表することになった。
四半期調査のカバレッジが高まったことで、不正利用被害額がより精緻に把握できるようになった。
加えて、すべてのカード会社(イシュアー)を対象に年次調査を行うことで、不正利用の実態が正確に把握できるようになる。
過去の実態調査との連続性が失われるため、EC加盟店における脆弱性対策やEMV 3-D セキュアの導入が、不正利用被害の発生防止にどのような効果を上げているのかが、一時的に把握しにくくなるのは否めないが、新しい調査方法による調査が一定期間行われれば、不正利用の動向がより正確に把握できるようになる。
日本クレジット協会の発表によると、2026年1~3月の不正利用被害額は113.6億円だった。調査対象が拡大したため、以前の実態調査に比べ、不正利用被害額は多くなると思われるが、旧調査の2025年7~9月の102.0億円、同10~12月の93.9億円を上回っているものの、同4~6月の121.4億円を下回っており、不正利用被害額が大きく増えている状況にはないといえそうだ。
2026年第1四半期の113.6億円のうち、番号盗用等は106.3億円で全体の93.3%を占めており、被害の多くが非対面取引におけるなりすましである状況に変化は見られない。
一方、2026年の第1四半期の新規供与額は34兆3297億円で、これに対する不正利用被害額の比率は0.033%だった。
こちらも調査対象が増えたことで、旧調査よりも高い水準になると考えられるが、2025年の0.038%を若干下回っている。